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No 1
Date 2006・03・05・Sun
では行ってきま〜す会社の後輩N君から「海外をバイクで一緒に走りませんか?」
と誘われたのが昨年の夏。 帰国子女であるN君は英会話が堪能で、学生時代から海外一人旅経験が豊富。 数年前にもスペインをBMWのバイクでツーリングしている。 バリバリ仕事をこなすイケメン28歳のナイスガイだ。 こちとら生まれてこの方46年間、日本を出たこともない、英語はマッタク ダメでノンビリ派のイケてない中年ライダー。しかもバイクを離れて約一年。 初めての海外旅行が、行き当たりばったりのバイクツーリングでホントに 大丈夫なん? 職場でも「何であの二人が一緒に?」って驚かれるくらい性格の違う凸凹コンビが、オーストラリア東海岸のブリスベンからシドニーまでの約1500kmを、6日間かけて走破する海外ツーリングを決行。 さてさて、どんな旅になるのやら・・・。 現地でレンタルするバイク屋との交渉や、ブリスベン近郊で暮らしているN君の知人で二日間ホームステイさせてもらうPさんとの連絡など、一切を彼に任せて、車種選定やコースの検討など何度かの打ち合わせを経て・・・・ ついにやってきました、出発日の2月18日! 夕方の出発でしたが、少し早く関空に着いてウロウロ。 そうそう、現地でコケてケガしても大丈夫なように、旅行傷害保険に一応加入しとこっと。 エーと、死んだら家のローン全額返済可能なヤツでと・・・ん?カミさんがなんか嬉しそうな顔に見えるのは気のせい? N君の彼女も見送りに来ていた。 いや〜、絵に描いたような美男美女カップルじゃん。 まぁ15年前はボクらもあんな感じだったよね・・・ね?アレ? 関空まで見送りに来たウチの家族がN君に「大きな子供で、面倒かけますが・・・」とか何とか言っているのを横で聞きながら記念撮影。 これから香港乗り継ぎでケアンズ経由ブリスベンまで、飛行機に乗っている時間だけで約13時間・・・これまでの私の最長記録は関空〜帯広の約2時間だよ、長いな〜。 あ〜今や関心事と言えば、美人CAが担当でありますように・・・。 では、行ってきま〜す! |
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No 2
Date 2006・03・06・Mon
やっぱり遠いわ・・・香港までは、3時間半のフライト。
最近の機種は各席にモニター画面があって、GPSで現在の飛行地点や 目的地までの距離・残り時間など刻々と知らせてくれるんですね。 映画も20ch以上あるし、機内食を食べてる間に着いちゃいました。 香港では約2時間の待ち合わせの後、飛行機を乗り換え、次の寄港地オーストラリアのケアンズへ向けて出発。 日本時間では丁度日付が変わる頃、今度は約7時間のフライトだし本格的に寝る体制に入る・・・が・・・う〜ん、繊細な神経の持ち主であるが故に、なかなか寝付けず。 席のモニターを見ると、ちょうど赤道を通過中。 お〜、これより南半球だぜ〜と感激しているうちに眠ってしまった。 機内食が回ってきて目が覚めると既にオーストラリア北部ダーウィンのの上空を飛行中でした。 ケアンズ空港へのアプローチに入って窓の外を眺めてみると、海岸沿いにヤシの森とコテージが点在しているリゾート地の風景。 ここでブリスベンまで行く乗客も全員降りなければならないらしい。 モニターの外気温表示では28℃と出ている。 ゲートに出た途端、湿度の高いムシ〜とした空気。 大阪出る時から着ているネルの長袖だから余計暑いんだなコレが。 空港のロビーでしばし休憩。長時間のフライトも疲れるけど、待ち時間も無駄やし結構退屈なもんやなぁ。 少し遅れてブリスベンに向けて出発!あと2時間ちょっと。 ここからしばらくは、当初目的地のひとつとして見ようとしていたグレートバリアリーフの上空を飛んでるハズなんすけど、高度が高すぎて雲しか見えね〜じゃん、残念! シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第三の都市で、クイーンズランド州の州都ブリスベン。着陸態勢に入ってから眺めていると、街のすぐ近くまで緑の草原と湖、赤い屋根の綺麗な街並みが見えている。 たくさんの車が走っている、広いハイウェイも真っ直ぐ続いていて、非常に大きな都市だ。 ![]() ブリスベンへのランディングは約30分遅れ。 空港に迎えに来てくれているはずのPさん、お待たせしてごめんなさいね。 結局、ここまで昨夜関空を出てから17時間近くが経過。 やっぱり遠いわ。 入国審査の後、荷物が出て来るのを待っていると「探知犬」と描かれた服を着たビーグル犬が、みんなの荷物を嗅ぎ回っていた。 ゲートを出たところでPさん親娘が僕達を待っていてくれた。 「初めまして、二日間お世話になります!」 娘さんであるPさんは数年前、N君の知人である大阪のとある方宅にホームステイしていて、今回その方の紹介でステイさせていただくことになったワケで、僕たち二人とは初対面なのです・・・が、日本人が懐かしかったのか、ホントに大歓迎してもらいました。 空港ロビーから外へ出た瞬間、降り注ぐ夏の太陽が眩しく暑い〜! でもケアンズとは違って、ムシッとはしてなくて乾いた暑さ。 これからPさんの車で、レンタルバイクを用意してもらっている場所へ移動です。 ようやくツーリングのスタートだと思うと、ワクワクしてきた・・・。 |
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No 3
Date 2006・03・07・Tue
バイクとご対面・・・今回契約したレンタルバイク屋は、ブリスベンから約120km北にある「ヌーサ」というリゾート地にあり、本当はそこまでバスか何かで取りに行かなければならなかったのだが、たまたまこの土日にブリスベンで開催されている「モーターサイクルショー」に、ここのバイク屋が出展しているので「ついでだから持ってってやるよ」ということになった。超ラッキー!
Pさんにショーの会場まで乗せてもらい、会場のゲート近くに僕達が選んだ二台のバイク、BMW R1150Rと、トライアンフ・スピードマスターが置いてあった。どちらも綺麗なブラックカラーで、ピカピカに磨いてある。 会場内のブースで契約書にサインし、各部の取り扱い説明を受ける。 今日は、ここからPさんのお家まで荷物を車に載せてもらって移動するだけだ。 二人どちらに乗っても良いようなので、僕がまず最初に乗ったのはトライアンフ。足を前方に投げ出す感じでステップがかなり前方にある。 こういうアメリカンタイプにあまり乗ったことがないので違和感があるが、865ccの割には低回転でのトルクがあり乗りやすい。 また、このバイクに付けられていたカスタムメイドで作ったマフラーが腹に響く良いサウンドを奏でる。 会場近くを、バイクに慣れるためにぐるりと回り、ブリスベンから北に延びる「ブルースハイウェイ」に入り、Pさんの車の後を付いていく。 走行車線は大体100km/hくらいで流れており、追い越し車線は120km/h以上って感じ。結構ハイペースで流れているが、「前方工事中80km/h」という標識が出た途端、全車一斉にきっちり80km/hまでペースダウンするのは見事というほかない。 トライアンフの270度クランク・ツインエンジンは100km/h、3,600rpmで回っている。独特な排気音もさることながら、アクセルを戻すとパンッパンッとアフターファイアー、もうゴキゲンだ。 Pさん宅は「コランドラ(Caloundra)」というブリスベンから北に約80kmほど行った太平洋沿岸の静かな町だった。 |
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No 4
Date 2006・03・07・Tue
ラウンドアバウトブルースハイウェイを降りて、Pさん宅へ向かう途中の丘の上から、コランドラの街の向こうに真っ青な海が見えた。思わず「うわ〜きれい〜」とつぶやく。
さて、一般道に降りてからよく出くわすのが「ラウンドアバウト」。 日本で言うところのロータリーのような、中心に大きな丸いスペースがある交差点のこと。 結構交通量が多く広い道路同士でも信号はなく、すべて「右方優先」の大原則でどんどん合流していく。 慣れないうちは、ちょっと戸惑ったが慣れてくると、車が来ないのに赤信号で待たされることもなく非常に合理的なシステムだと分かってきた。 う〜ん日本でもこうすりゃいいのになぁ。 (ま、これだけのスペースが取れる交差点がまずないよね) ショッピングセンターに立ち寄って買い物してからPさん宅へ向かう。 近くの川ではマングローブのような木が川岸に茂っている。子どもが飛び込んで遊んでいる。 街の中心から離れた、別荘地のような広い街区の静かな一角に、Pさん宅はあった。 ![]() 荷物を解いて・・・今日から二日間、お世話になりま〜す。 |
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No 5
Date 2006・03・09・Thu
初めてのホームステイ初めてのホームステイ。
二人がシャワーを浴びてくつろいでいると、Pさんのご両親も到着。 帰宅して夕食の準備を手伝っておられたご主人もテーブルについて、全員でワインで乾杯。 飲めない私はジンジャービア(ジンジャエールに似たノンアルコール飲料)で乾杯。 すごいボリュームのディナーをゆっくりいただきながら、団欒のひととき。 N君の英語は素晴らしいと、お父さんが感心している。 言葉が通じない私が話題のひとつにと持ち出した「指差し英会話帳・オーストラリア編」に、Pさんがすごく興味を持ってくれて、非常に良く出来ていると感心し、最後は出版社のURLを控えていました。 日本から二人が持ってきたお土産をプレゼントし、関空で買ってきた日本酒で乾杯した後、ご主人が天体望遠鏡で土星の輪を見せてくれた。虫の声しか聞こえない静かな庭の芝生に、ご主人、N君、私の三人が寝転がって夜空を見上げる。 南十字星や天の川も肉眼で見えるほど澄んだ夜空を見ていたらスーッと星が流れた。 虫の声は日本と同じなんだ・・・とつまらないことに気づきながら夜が更けていった。 明日はシドニーとは逆方向に北上して、リゾート地のひとつ「ヌーサヘッド」まで行く予定。 第一日目(2/19)の走行距離・・・110km |
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No 6
Date 2006・03・12・Sun
サンシャインコースト・1dayツーリング今日はPさん宅をベースに1dayツーリング。
コランドラから約70kmほど北のヌーサヘッド(NoosaHeads)というリゾート地まで「サンシャインコースト」と呼ばれるサーファーにはゴキゲンな海岸沿いに走ってみることにした。 ![]() 今日はバイクを交換して、私がBMWで、N君がトライアンフ。 昨日のトライアンフと違い、軽い前傾ポジションで、昨年まで乗っていたカワサキのZRX1200Sと違和感なく乗りやすい。 ただし低回転でのトルクがイマイチ細く、スタートしようとクラッチをミートしたときに何度かストールしてしまった。それでも「ボクはこっちの方が良いな」と思ったのだが・・・・この時、後にエラい目に遭うことになろうとはツユ知らず・・・。 今回のツーリングでは、私に比べてバイク歴の浅いN君が好きなペースで前を走り、私が追走するというパターンを採った。 しかし、後ろから見ていてもライディングテクニック面で何の問題もなかったし、何より彼の方向感覚と道路標識を読んでもらいルートを選ぶ能力に感心した。 結局は今回のツーリング中、このフォーメイションが大正解! これから先ずっと続くことになる・・・。 サンシャインコースト飛行場を過ぎたあたりから、右手にずっと素晴らしい砂浜が続いている。思わずバイクを停めてサーフィンをしている人に見とれていたら・・・低空で大型グライダーが浜の上を静かに飛んでいる!写真を取り損ねたけど「優雅だよなぁ〜」と見とれることしばし・・・。 ![]() ヌーサヘッドの近くまで来た海岸沿いの駐車場で、ワゴン車の横でサーファーの男女グループがサンドイッチを食べていた。僕達もバイクを横に停めて休憩していたが、N君にもナマリがきつくて何を喋っているのか分からないらしい。 お昼前にヌーサヘッドに到着。 色んなショップが並んでいる一角にバイクを停めて歩くことにした。 ![]() 私はパンとアップルジュースで朝食を摂ったが、N君は朝メシも食わずに出てきたので何か食べようとフードコートのようなところへ。 色んな店がある中で「ソーセージロール」なるものを食べてみた。こっちで言うソーセージは、日本でよく見る長いウインナーのようなものではなく、ミンチ状のミートをパイ生地で巻いてある感じ。味付けは濃かったが、これが結構イケる。N君はこれだけでは足りず、今度は「ケバブ」を買ってきた。薄切りビーフとレタスを薄いパンで巻いてある感じ。ちょっともらって味見をしたがソーセージロールほどイケなかった・・・。 腹も落ち着いたので、店の間を抜けて海岸に出てみる。 こんな夏のリゾート地でバイクブーツを履いてウロウロしてるのは僕達だけだ。風を受けて走ってないとホントに暑い!走ろう走ろう! ここまで来たついでに、近くにあるレンタルしたバイク店に立ち寄ることにした。清潔な店の中にはトライアンフやBMWのもっとデカいヤツや内陸用のオフロード車、スズキのバンディット1200も置いてあった。 ここからは、店長お勧めのツーリングコースで帰ることにした。 クーロイ(Cooroy)からブルースハイウェイA1を南下し、ナンバウアー(Nambour)で西へ入り、モンビル(Montville)を経由するワインディングを走る。 (注:地名の読み方はスペルから適当に読んでいました。特に先住民族系の名前がついていると、どう読むのか苦しむ場面もあった) オーストラリアへ来てから初めてのアップダウンのあるコーナーが連続するワインディングロード。 ![]() やっぱバイクはコーナリングが楽しめないとなぁ・・・と気分良くセメる。 う〜ん、でもこのBMW、1150ccの割には低回転でのトルク細すぎじゃない?ZRXのようにモリモリとしたトルクが感じられず、結構シフトが忙しい。ズボラな走りを受け付けてくれないぞ。 ![]() 広大な草原を見渡せる場所で写真を撮っていたら、スズキのカタナに乗ったライダーが走ってきた。通り過ぎる時に手を挙げて挨拶したら、Uターンして戻ってきた。「バイクのトラブルなのか?」って聞いてきた。 いや写真を撮っていただけなんだと言うと、「気を付けてな」って集合管のサウンドを響かせて去っていった。うわっ親切でカッコいい! 標高の高いところにあった展望台から眺めてみると原生林がずっと続いていた。人間が入ることのない自然がすぐ近くにこうしてあるスケールの大きさをまたもや感じた一日だった。 ![]() 第二日目(2/20)の走行距離・・・190km |
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No 7
Date 2006・03・13・Mon
コランドラ最後の夜・・・1dayツーリングから戻った夕方、これまでたまった洗濯物を洗濯させてもらい、ロープに干してからPさん宅から車で10分足らずのところにあるご両親のお宅に出かけた。
またもや家族全員のディナーに招待していただいたのですが、向かう途中の道路の真ん中に、ヘッドライトに照らされて何やら蠢くモノが・・・車を停めてよく見ると、長さ2mは軽くある大蛇が!胴体も太い! そこに、通りかかった対向車がワザと踏みつけたものだから大変! 悲鳴が聞こえるような感じで立ち上がるように、のた打ち回っていました。うわーっ夢に出てきそうやぁ・・・。 ご両親のお宅は遠くに港を望む高台にあり、眼下に街の明かりがゆらゆらしているテラスでバーベキューの夕食。お父さんがギターを弾きながらダイアナを歌ったり、N君がサックスを吹いて応酬したり、遅くまでワインを飲み、夜は更けていきました。 Pさん宅へ戻り、床に入って寝たのも束の間、N君が私を起しに来た。何でもPさんの事務所に賊が入ったらしく、警察に呼び出されてご主人と一緒に出て行ったとのこと。N君も何か手助けしたいとトライアンフで出て行った。後に残された私がひとり留守番していると、ご主人が警察から戻ってきた。Pさんはパトカーで後で送ってもらうことになったから心配しないで良い・・・と言ってるようだ。数分後にN君も戻ってきて、無事を確認して眠りに就いた。 夜中に嵐のような風の音がしていたが・・・疲れて気にせず寝てしまった。 翌朝、Pさんに昨夜の事件のことを聞きながらPさん手作りのジュースを作るのを手伝う。ご主人が出勤する時間になったので、二日間お世話になったお礼を言ったところ、私に上手な日本語で「りょう、あなたに会えて嬉しかった。」と丁寧な挨拶をしてもらった。後から聞くと、昨夜N君から教えてもらったようだ。私も思わず感激して「こちらこそ有難う」と肩を抱き合って別れを惜しんだ。ご主人が車で出勤するのをN君と二人で見送った。 やはり昨夜は嵐だったようで洗濯物は全部ビショビショだ。もう一回脱水機を回して干しなおすことに。日差しが強くなってきたけど出発までに乾くかな? お世話になったPさんとも今日でお別れ、「何から何まで本当にお世話になりました。どうも有難う。寂しくなるよ」Pさんの出勤時間も迫り、カギのかけ方を聞いてお家の前で記念撮影。 車から手を振って出て行くPさんを二人で見送った。 家に入ってPさん夫妻にメッセージを残して行こうと考えているうちに、二日間の親身な対応を思い出して、不覚にも急に涙があふれてきて止まらなくなってしまった。 鼻水をズーズー鳴らしながら、洗濯物が乾き次第出発するので荷物の整理に取り掛かる。 そんな中、ガレージの方でN君の罵声が・・・一体どうしたん? |
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No 8
Date 2006・03・15・Wed
パニアケース事件N君が罵声を浴びせていた相手はBMWのパニアケースに対してだった。
今日は私がトライアンフ、N君がBMWの番だったのだが、荷物を入れ過ぎたために左側のケースが開かなくなってしまったらしい。 中にはパスポートやパソコンなど入れたままにはしておけないモノが入ったままだ。ガレージにあった工具類で汗だくになりながら二人でこじ開けようとするが、フックが引っかかったまま動かない。 レンタルバイク屋に連絡してみると、「持って来てくれたら見るが」との返事。 今日から1000km以上南のシドニーへ向かう予定なのに、逆方向に往復160km走らないといけない。しかし勝手にケースを壊すわけにもいかず、結局バイク屋へ持って行くため、またヌーサまで北上することにしてPさん宅を出発した。 Pさん宅を出て数分、コランドラの街に出て走っている時、N君が対向車線にBMWのディーラー「コーストラインBMW」を発見。4輪も2輪も扱っている大きなディーラーだ。最新のバイクも含めて20台くらい展示してある。ここでならプロに見てもらえる! 事情を話すと、このBMW R1150Rはこのディーラーから納車されたもので、偶然にも店長同士友人だそうだ。早速メカニックの人がケースを持ってウラの作業場で様子を見てくれたが、フックのリンケージが折れているようで荒療治しないといけないらしい。バイク屋の店長に了解を取って手術が始まった。 手術してもらっている間、冷房が効いて涼しい店内でBMWの2輪のプロモーションビデオを何本か見たが良く出来ている。う〜んBMWに乗りたくなってくるように作ってあるなぁ。当然か。 約20〜30分間、ドリルの音などが聞こえていたが、応急処置の割にはきれいに修理されていた。もともと高価な純正パニアケースの修理だけに返却時にバイク屋からかなりな額を要求されそうだ。今から覚悟しとかなくちゃ。 ディーラーを出る頃にはお昼になっていたので、すぐ近くのマクドナルドへ入ることにした。フライドポテトの味が悪かったのと、ナゲットにつけるソースがタイ風と中華風があった他は、ほぼ同じ味だった。 半日、出遅れてしまったけど、さぁ気合入れて行きますか! お世話になったコランドラの街に別れを告げて、まずはブリスベンに向けて二台のバイクはブルースハイウェイA1に入った。 |
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No 9
Date 2006・03・16・Thu
スコールの洗礼今日からひたすらシドニーを目指して南へ南へ。
半日のビハインドを背負い、ブルースハイウェイA1に入ってしばらくは120km/h前後で走る。 このあたりは片側2車線で、対向車線との間には分離帯というより原っぱがクルマ数台分は広がっており、かなり右側を対向車が走っている。 やはりハイウェイを走るならアウトバーン育ちのBMWだよね〜。100km/h走行時で3,000rpmなので、丁度この速度域からが真骨頂だろう。前を走るN君も快適そうだ。 トライアンフもパワーはあるがアメリカンポジションがきつい。全風圧をハンドルにしがみつく両腕で耐えている感じで肩がこりそう。 ムムッ、何やら前方に真っ黒な怪しい雲が広がってきてるぞぉ・・・と思っているうちにポツポツと降ってきた。ヤバそうだよN君・・・カッパを着ないと・・・と思っているうちに、バチバチバチッと大粒の雨粒に・・・うわぁ痛いよ痛いよ! たまらず路肩へ寄ってレインウェアを取り出すが、着込む間にほとんどビショ濡れ状態。N君は本格的なレインウェアを持っていないようで、首にタオルを巻いたりしてしのいでいる。 路面から数センチは水しぶきで真っ白になり、あっという間に路面が川のようになってきた。あたりも暗くなりヘッドライトを点灯した4輪もゆっくり走っている。でっかいトレーラーが路肩ギリギリを抜けて行く。ヒェ〜怖いよ〜。 再スタート後10分ほど走ったところで雨は止んだ。陽も差してきたのでレインウェアを脱いで走れば、すぐに乾きそうな感じだ。 でもN君にとっては、このスコールがトラウマとなり、今後のコース選択に大きな影響を与えることになった。 ![]() ブリスベンに近づいてきたら片側3〜4車線となり交通量も増えてきた。大きな川を渡りブリスベンに入ったことが分かる。ハイウェイも分岐点が多くなり、途中何度か進路を確認しながら「ゴールドコースト」と書かれた標識の方向へどんどん走る。 有料道路の橋を渡り、一時的に料金所渋滞に巻き込まれたが、抜けてからは快走できた。 ここからの進路は、シドニーまで延々と続く「パシフィックハイウェイ1号線」をたどって行くことになる。 |
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No 10
Date 2006・03・17・Fri
ゴールドコーストブリスベン市街から約30km南まで走ったあたりでサービスエリアに入り、
給油。こちらのGSはすべてセルフだ。相変わらずはっきりしない空模様だが何とかもちそう。 ヌーサで気に入ったソーセージパイをここでも頼んで少し腹ごしらえ。カッパを完全にバッグに収納しハイウェイに戻り、さらに30kmほど進んだところでハイウェイを降りてサーファーズパラダイス(SurfersParadise)ヘ向かう。 ![]() 文字通りサーファーが狂喜する豪華な波が打ち寄せるビーチが、延々と南北60kmも続くこのあたり一帯をゴールドコーストと呼んでいるそうだが、超高層のホテルやリゾートマンションが立ち並んでいる。やたらと人や車が多いなぁ。ま、とにかくビーチを見ておかな始まらんなぁと、マンションが立ち並ぶビーチのそばにトライアンフを停めて海岸まで出てみる。 ![]() すっきりしない空模様だが、パラシュートみたいなのを担いでサーフィンをしている。(これって何て言うスポーツだっけ?)浜風が強く、遠くのほうは砂が舞っているのか白く霞んでいる。 ![]() バイクを停めて写真を撮っていると、日本語で話かけられた。「バイクに乗ってやって来たの?」ってまさかぁ・・・。今回のツーリングで初めて出会った日本人だ。 有名なリゾート地だけど、ツーリングで来るところではないようだ。陽も傾きかけてきているので、少しでも距離を稼ぐために再びパシフィックハイウェイに戻る。さて、今日はどこの町まで進めるのかなぁ・・・ |
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No 11
Date 2006・03・19・Sun
モーテル探しコランドラ〜シドニーまでの距離を三等分して行く計画で言うと、今日の宿はオーストラリア最東端の岬の街「バイロン・ベイ(ByronBay)まで行く予定だったが、陽も傾きかけているのにまだ100km以上はある。ゴールドコーストでもう少しゆっくりしたかったが、半日遅れのビハインド意識があり、先を急ぐことにしてパシフィックハイウェイに戻る。
サーファーズパラダイスの街から30kmほどハイウェイを走り、ツイードヘッズ(TweedHeads)の出口で一旦下りて、この町で宿を探すか、次の町まで行くかを相談。陽が沈むまでもう少しあるので少しでも距離を稼ごうということになり、次の町・・・キングスクリフ(KingsCliff)でハイウェイを下りた。 う〜ん、町と言うより村に近いなぁ。こんなところにモーテルがあるのかなぁ?夕闇が迫る中、ちょっと不安になりながらも探す。大きな川沿いの道に出たところに一軒の店があり、聞いてみようとバイクを停めたら、川岸から上がってきたおじさん(ゲビンさん)に出会った。 ![]() 船に犬を乗せて散歩(?)していたゲビンおじさんは「この先にモーテルがあるよ。あそこに見えるレストランのステーキもうまいよ」と言うので礼を言って出発。ツイード川沿いに2軒並んでいたモーテルの一つとN君が料金交渉。僕達が本日最後の客で3人部屋しかなかったが、ここ「Motel Chinderah」にお泊まり決定! ![]() 荷物を解きながら周りを見渡すと、宿の隣には馬が放牧されており、干し草を食べるムシャムシャという音が聞こえるくらい静かなところだ。 さぁシャワーを浴びてステーキを食いに行こう。N君も飲みたくてウズウズしているみたいだ。道を探しながらの長い一日、N君も疲れただろう、まぁ思いっきり飲んでもらおう。シーシーバーが付いてタンデムが楽なトライアンフで出かける。 すぐにゲビンおじさんに教えてもらったレストランに着いたが、お客は何人かいるが様子がヘンだ。N君が中に入って聞いてみると、料理らしいものは出来ないらしい。話が違うじゃん。仕方なく近くの店を探して回るが、なかなか見つからない。明かりが洩れている何軒かにN君が聞き込みに入るが、どこもオーダーは終了しているようだ。 おかしいなぁ、日本時間のままにしている腕時計を見ると20時前を針は指している。時差が1時間だから、まだ21時前だというのに、どこも終わりか。 ある店で、隣町のツイードヘッズに行けばピザ屋など店が開いているはずと教えてくれた。仕方ない、ハイウェイに入り小さな峠を越えて7〜8kmの隣町まで走る。すぐ近くだからと長袖Tシャツだけで出てきたので夏とは言え、ハイウェイを飛ばすと肌寒い。クルマの数は極端に少なくなり前後には何も走っていない。ハイウェイのオレンジ色の照明が連なっているだけだ。遠くで稲妻がピカッと光っている。降られるのはイヤだ、ちょっと急ごう。 ハイウェイを下りてツイードヘッズの町に入ると、店の明かりが多く明るいがどこも閉めかけている。ハンバーガーの店に飛び込み手早く済ませる。出てくるとバイクのシートが濡れている。パラパラし始めてきたみたいだ。急いで帰ろう。ハイウェイに戻り峠を越えると前方の雲が不気味に稲妻で白く光っている。結局、モーテルまで降られずに戻ることが出来てホッとしたのも束の間、またもや予定外のことが起こった・・・。 |
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No 12
Date 2006・03・20・Mon
気合のナイトラン雨には遭わずに戻ってこれたが、部屋に入ってからN君のデジカメを探すがない。バッグやポケットを探し回ったがどこにもない。さっきのハンバーガー屋で写真を撮っていたので、多分、店に置き忘れてきたのかも知れない。カメラには、N君が撮った3日間の思い出がいっぱい詰まっているはずだ。何としても取り戻したい。
とにかくあの店に戻ってみようということにして、今度は私も上下レインウェアの完全防備で再度ハイウェイに入る。店が閉まらないうちに着きたい一心で飛ばしに飛ばす。タンデムで140km/h出しているが、こんなところで事故りたくはない。決して無茶はしていないつもりだ。この区間も4回目となると、峠のカーブも覚えているし、あっという間にツイードヘッズに着いた。 店の看板は照明が落ちていたが、中では店員がフロアの掃除をしていた。 N君が「忘れ物はなかったか?」と聞くと、別の店員が店の奥からカメラを持って出て来た。席に置き忘れていたようで、東洋人が座っていたのを覚えていてくれた。あぁ良かった〜、戻ってきた甲斐があった〜。オージーも捨てたものじゃないじゃん。礼を言って走り慣れたハイウェイでモーテルに戻った。稲妻は相変わらず光ったままだったが、結局雨にも降られなかった。 N君にも笑顔が戻り「りょうさんの男走りも見せてもらったし・・・」と思わぬナイトタンデムランを楽しんだ夜となり、こうして、ツイードヘッズという町は僕達にとって忘れられない町になった。 第三日目(2/21)の走行距離・・・260km |
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No 13
Date 2006・03・20・Mon
サマータイム昨夜はステーキにもワインにも結局あり付けず、近くの酒屋でビールを買い込み、モーテルに戻ってきて飲んでいた可哀想なN君。飲めない私は相手にもなってやれないまま、疲れて先に寝てしまった。ごめんね。
翌朝、目覚めて腕時計を見ると7時・・・っていうことは8時か。そろそろ起きないと。窓の外を見るが青空は見えていない。今日の天気予報をニュースでやってないかなぁとテレビをつけてみた。 ウン?画面の時刻表示を見ると9時過ぎになっているぞ。アレ?そうかガイドブックに書いてあったサマータイムか。シドニーのあるニューサウスウェールズ州では10月の最終日曜〜3月の最終日曜までの期間、さらに1時間プラスになるんだ。 地図を取り出し見てみるとツイードヘッズの町が、クイーンズランド州との州境になっている。だからこのモーテルは数km違いで、さらに時差1時間プラスか。昨夜21時前だと思っていたのは、実際には22時前だったから店が閉まりかけていたんだなと分かった。 昨夜、何度も出かけてトライアンフの爆音を響かせたものだから泊まり客から文句を言われたようだが、外へ出てみると既に駐車場から何台かのクルマは出発して消えていた。モーテルの写真を撮って、さぁ僕らも出発しよう。 ![]() キングスクリフのハイウェイ入口からパシフィックハイウェイに戻るのだと思っていたが、ランナバウトでN君が一周して一般道での海岸方向へ進路を取った。停車したN君曰く、ハイウェイ方面に雨雲を発見したので急遽、晴れている海岸方面を走ることにしたという。やはり、昨日のスコール体験がレインウェアのないN君にとって頭から離れないのだろう。この先の進路決定は空模様次第でN君に委ねることにした。しかし、これがこの後も大正解となった! ![]() |
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No 14
Date 2006・03・21・Tue
これぞ東海岸![]() 確かにあの下で降っているだろうなぁ・・・という黒い雲がハイウェイの上あたりに見える。一方、こちらの海岸線を走る片側一車線の一般道も路面は濡れていて、さっきまで降っていたことを物語っているが、海側から陽も差してきた。N君の読みが大当たりだ。 今日はBMWに跨っているがホントに静かだ。エンジンのフィーリングも、ワイルドなトライアンフから乗り換えるとマルチシリンダーのように特にスムーズに感じる。一般道でも80km/h以上で走ることが多いので非常に快適だ。 時刻は10:30過ぎ、腹が減っていることに気づく。そう言えば朝メシをまだ食っていない。海岸沿いの町、ボガンガー(Bogangar)あたりの道ばたにオープンカフェを見つけ、バイクを停めて朝食を摂る。 ![]() 私はコーヒーにハムとチーズのホットサンド。日頃はチーズなんか全く食べないのに、何故かウマいんだなコレが。 ![]() このカフェの前に横断歩道があって、食べながら見ていると、こちらの横断歩道って、ゼブラ部分がワザと凸状になっており、クルマは徐行しないとバウンドして進めないように作ってある。歩行者優先が浸透しているのか、ここに限らず、歩道前に立つと必ずクルマは停まってくれて気持ちイイ。 ![]() カフェを後にして、海岸沿いをしばらく行くと、高台にある展望台を発見。 白い波が打ち寄せている海岸がずっと続いている、なかなかのロケーションだ。2台のバイクを停めて写真を撮る。 ゴールドコーストでは天気が良くなかったので、晴れていたらこんな感じだったのかな? ![]() 今日は可能な限り南へ行きたい。海岸沿いの街、ブランズウイックヘッズ(BrunswickHeads)の手前からはパシフィックハイウェイに戻り、オーストラリア最東端のバイロンベイを目指して、先を急ぐことにする。 ハイウェイの標識でシドニーまで803kmを確認。 ![]() |
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No 15
Date 2006・03・23・Thu
最東端の町![]() 朝からずっと左手に海を見ながら潮風を受けて直線路を走っている。 昨夜宿泊予定だったバイロン・ベイには、お昼頃に到着。 オーストラリア大陸最東端の町ということで賑やかな観光地だった。 灯台まで続く狭い道路を登って進んでいくと駐車場があり、3ドル払って係員に指示された場所に停めて灯台まで歩く。数十メートルの断崖の上に建っている灯台の上空スレスレを、ハングライダー3〜4機がシューンと風切り音をたてて旋回している。 ![]() 上昇気流に乗ってカモメのように、ほとんど停まっているようなヤツもいるぞ。気持ち良さそう〜って言うよりかチョー怖そう〜。 ![]() 遊歩道を進んで行くと、お決まりの「The Most Easterly Point of the Austrarian Mainland」の標識前で記念撮影。案内板を見ると冬になるとクジラが見られると書いてある。その横に漢字で落書きが・・・日本人、恥ずかしぃ〜情けねぇ〜。 ![]() 昼メシはバイロンベイの町に下りてから二人でレストランを探し、一軒のパスタの店に入る。N君はビーフバーガー、私はシーフードパスタを注文したが、パスタをすする音を出してしまい、N君から注意を受ける。お里が知れるとはこのことだ。みんなも気をつけようネ・・・。 腹ごしらえが済んでから、本屋で地図を探す。クイーンズランド州の地図とも今日でお別れ。これから先のニューサウスウェールズ州の道路地図を買う。ようやくシドニーの名前が出ている。 う〜ん、とりあえずここから約150km先のグラフトン(Grafton)まで行ってみて、今日はどこまで走れるかを検討しよう。 |
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| Wind of Queensland |
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